人気No1のMX Linux antiX をフルーガルインストールして仕事に活かす


毎日、仕事にLinuxを使っていますが、もっぱら、フルーガルインストールできるLinuxを使っています。
理由は、LinuxをインストールしたハードディスクやUSBメモリーの容量が不足してきた時、OSやデーターを丸ごと別のメディアに移行したり、バックアップしたりする作業がとても簡単だからです。
つまり、フォルダーをそのままコピーすれば良いだけなのです。






フルーガルインストールできるLinux


フルーガルインストールできるLinuxはたくさんあります。

僕が使っているフルーガルインストールできるLinuxを紹介します。

1 PuppyLinux

一般的なPuppyLinux?の他にDog系のPuppyLinuxもあります。

なかでも、Dpup Stretch 7.5 CE は、とても安定しており、以前から仕事に趣味に使っていました。

2 Sparky Bonsai

Sparky Bonsai は、PuppyLinuxのフォーラムで発見したのですが、そこには、not puppy と書かれているように、本格的なDebian Linuxです。

ただ、インストールしたときのデフォルトのユーザーが、puppy なので、PuppyLinuxのフォーラムで紹介されているのかもしれません。

本格的なLinuxが、フルーガルインストールできる魅力は大きいと思います。

インストールメディアさえ作成しなくて良い手軽さは、OS、データーのバックアップが簡単なことも含めて、素晴らしいかぎりです。

その中で、今回、紹介する MX Linux は、DistroWatch.com で、いつも人気が上位を占めているOSです。




MX Linux 19.4 をフルーガルインストールインストールする!



2021年4月になって、MX-19.4 が公開されてました。




僕は、MX-19.4_x64.iso MX-19.4_386.iso をダウンロードしました。

64bit、32bitという違いはありますが、インストールに関しては、同じなので、ここでは64bitを例にあげながら、説明したいと思います。

***事前に用意するもの***

1 MX-19.4のiso ファイル

2 puppy linux 僕は DPupStretch 7.5 を使用しました。

3 USBで使いたい場合はUSBメモリー

インストール方法

USB3.0メモリーは下位互換との事ですが3.0非対応PCでも2.0を使うより確実に起動やシャットダウンが早くなるので3.0が有る場合は3.0を使った方がいいです。

puppy linux で MX Linux 19.4 をダウンロードします。

僕は、SourceForge からダウンロードしました。

https://sourceforge.net/projects/mx-linux/files/Final/

ダウンロードした ISOファイルを puppy linux でクリックすると内容が表示されます。




antiXの中のすべてのファイルとフォルダーをMX-19.4-x64というフォルダーを作成してコピーしました。




以上で、インストールそのものは終了です。

次に、日本語で起動でき、保存もできるように、ブートローダーを作成します。

title Linux MX-19.4-x64 (sdb3/MX-19.4-x64)
uuid f6c12856-282e-44ef-8e62-67fb92bb403e
kernel /MX-19.4-x64/vmlinuz quiet root=/dev/sdb3 bdir=MX-19.4-x64 lang=ja_JP tz=Asia/Tokyo persist_static
initrd /MX-19.4-x64/initrd.gz

kernel 行は、1行なので気をつけてください。

(注意)HDDの場合はkernel行のroot=/dev/sdb3をbdev=sda3(パーテンションは任意)にしてください。

また、grub2などのブートローダーは /etc/grub.d/40_custum に、

menuentry "MX-19.4-x64 (sdb3/MX-19.4-x64)" {
# search --no-floppy --set=root /MX-19.4-x64/vmlinuz --fs-uuid f6c12856-282e-44ef-8e62-67fb92bb403e
search --no-floppy --set=root --fs-uuid f6c12856-282e-44ef-8e62-67fb92bb403e
linux /MX-19.4-x64/vmlinuz bdir=MX-19.4-x64 buuid=f6c12856-282e-44ef-8e62-67fb92bb403e vga=791 lang=ja_JP tz=Asia/Tokyo persist_static
initrd /MX-19.4-x64/initrd.gz
}

と記述します。

ここでも、linux 行は1行です。

このあと grubをupdate すれば完了です。

または、おすすめはできませんが、/boot/grub/grub.cfg に、上記を直接書き込んでもかまいません。

起動時のrootfsとhomefsのサイズを決めますが両方ともデフォルトでいいと思います。

(MX Linuxで起動させる場合は、将来、アップデートするのに容量を取ることがあるのでrootfsを多めの4GB位の方がいいです。)

僕は、余裕をもって両方とも8GBにしました。

起動すると、




日本語化されてキーバンドも変更されてます。

また、以前のバージョンのように Conky の文字化けもありません。

後は、日本語入力の設定ですが、MX Linux の場合は簡単です。

メニューから MX Linux 設定ツールを起動して、




MX パッケージインストーラー を起動します。

言語のカテゴリーから、Japanease_Input_fcitx にチェックして、インストール。再起動すれば、日本語入力ができるようになっているはずです。




antiX 19.3 のインストールと日本語化



antiX のインストールも基本的に MX Linux と同じです。

違うのは日本語入力の部分です。

antiXの日本語入力に必要なファイルのインストールと設定



今回行うことは、3つのことです。

1 fcitx-mozc のインストール

2 fcitx-autostart の設定

3 gtk/qt のインプットメソッドの設定

1 fcitx-mozc のインストール

まず最初に fcitx 、 fcitx-mozc 及び推奨パッケージをインストールします。

ここでは、推奨パッケージのインストールするために、「--install-recommends」オプションをつけています。

$ sudo apt install --install-recommends fcitx fcitx-mozc

従来の方法、パッケージインストーラの言語からの fcitx のインストールでは、推奨パッケージのインストールが不完全なため、追加パッケージが必要となっていたのです。

今回のインストールでは、下記のように必須のフロントエンドモジュールがインストールされています。この4つパッケージが無いのが、 mozc が立ち上がらない原因だったようです。

* GTK+ 2/3 IM モジュール

* QT 4/5 IM モジュール




2 autostart の設定

懇切丁寧なことでで評判の高い ArchWiki の解説によると、そもそも日本語入力がうまく行かない原因は、「KDE, GNOME , Xfce, LXDE などの XDG 互換のデスクトップ環境を使っていない」ことなのだそうです。

デスクトップ環境が XDG 自動起動をサポートしていない場合は、次の行をスタートアップスクリプトに追加する必要があると書いてあります。そこで次のようにしてみます。

まず、「コントロールセンター」のセッションにある「ユーザーデスクトップセッション」を開きます。




たくさんの設定ファイルが一度に現れるので、ファイル名に注意してください。

まず、「startup」の末尾へ下記を追記します。これで、antiX からfcitxの自動起動が可能となります。

# fcitx-autostart

fcitx-autostart &




3 gtk / qt IM モジュールの設定

「非デスクトップ環境」の場合はもうひとつやることがあります。以下の行を「ユーザーデスクトップセッション」の「desktop-session-conf」に追加します。

# set fcitx

export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
# export DefaultIMModule=fcitx



上の設定で動かないときは、DefaultIMModule=fcitx 行を追加してみて下さいとありました。それなら最初から追加すればいいんじゃない、と言われそうですが、まったくそのとおりです。しかし、大抵の場合は上三行で動くようです。

僕の場合も、上三行で動作しました。

4 再起動

インストール後、再起動するだけで日本語入力できました。



MX Linuxは確かに軽量なLinuxですが、antiXはさらに軽量です。

コンピューターのスペックが低いときには選択すると良いと思います。

ただ、antiX 19.3 では、Conkyが文字化けしているので、修正しておきましょう。

Conky 日付の文字化け解消



「コントロールセンター」の中の「デスクトップ」、「Conky の編集」のフォント名を「DejaVu Sans」から「Sans」へ変更します。DejaVu を使用すると日本語では文字化けしてしまいます。一気に置換してしまうのが手っ取り早いと思います。

27行
# Xft font when Xft is enabled
#xftfont gentium:size=12
#ftfont DejaVu Sans:size=10
xftfont Sans:bold:size=9
#xftfont DejaVu Sans:size=9