BusterDogをPuppyLinuxのようにフルーガルインストールして日本語化する方法!



BusterDog は、見た目や動作そのものは、PuppyLinuxのように作成されていますが、実は、Debian の構造は変更されておらず、Debianのドキュメントは BusterDog に対して100%有効です。

もちろん、apt-get または synaptic を使用して、すべてのリポジトリにアクセスできます。

つまり、本格的なLinuxなのです。

その本格的なLinuxが、PuppyLinuxのようにフルーガルインストールできてしまうのです。






BusterDogの特徴は、「Debian 'Buster'ブランチに基づいていますが、systemd を使用していません。systemd を「elogind」に置き換える特別な方法を AntiX から取得して使用しています」と書いてありました。つまり、より安全なLinuxと考えてよさそうです。



BusterDogのISOファイルのダウンロード



まず、BusterDogをダウンロードしなければなりません。

僕は、下記のリンクからダウンロードしました。

Dog Linux系が整理されています。

Welcome to Dog Linux




フルーガルインストール liveフォルダーをコピーするだけ



次に、BionicPup や DpupStretch7.5 などのPuppyLinuxで、ダインロードしたISOファイルを開いて、live フォルダーを丸ごとコピーします。

コピーするのは、live フォルダーだけでかまいません。




僕が、Dog系のLinuxを使う大きな理由は、本格的な? Linuxがフルーガルインストールできることです。

この便利さを知ってしまったら、なかなかインストールメディアを作成するLinuxには戻れません。

と言いながら、もちろんインストールメディアを作成するLinuxもインストールしていますが。

grub4dos または grub の設定



他のPuppyLinuxもインストールしている環境で、BusterDogの起動に grub4dos を使用する場合は、menu.lst に下記のスクリプトを追加します。

title BusterDog (sdb3)
root (hd0,2)
kernel (hd0,2)/BusterDog/live/vmlinuz1 noauto from=/BusterDog/ changes=/BusterDog/live/
initrd (hd0,2)/BusterDog/live/initrd1.xz

(hd0,2) は、1番目のハードドライブ、3番めのパーティションにBusterDogをインストールしたことを表しています。

BusterDog はインストールするために作成したフォルダー名です。つまりliveフォルダーをコピーした場所になります。

一方、grub.conf に記述して、BusterDog を起動する場合は、grub.confに下記を追加します。

menuentry "BusterDog (sdb3/BusterDog)"{
set root='(hd0,2)'
search --no-floppy --fs-uuid --set=root 4b77cab6-bbb5-4334-856e-f8c194af595b
linux /BusterDog/live/vmlinuz1 root=UUID=4b77cab6-bbb5-4334-856e-f8c194af595b from=/BusterDog/ noauto changes=/BusterDog/live/
initrd /BusterDog/live/initrd1.xz
}

linux /BusterDog/live/vmlinuz1 root=UUID=4b77cab6-bbb5-4334-856e-f8c194af595b from=/BusterDog/ noauto changes=/BusterDog/live/

は1行なので注意してください。

また、4b77cab6-bbb5-4334-856e-f8c194af595b はパーティションのuuidです。これは、ターミナルを起動して、blkidなどのコマンドで調べることができます。

BusterDog の英語モードでの起動



以上で、英語モードで起動できるようになりました。

画像は、すでに日本語化が終了しているものです。




BusterDogの日本語で表記するために



BusterDogを日本語で表記するために、日本語フォントを導入します。

まず、wifi を設定してインターネットに接続します。

接続ツールにはFrisbeeが導入されているので、簡単にネットに接続できるでしょう。

1 準備として、/etc/apt/sources.list を編集します。 ターミナルから、 sudo leafpad /etc/apt/sources.list を実行し、下記の部分を追加しました。

deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ buster main contrib non-free




次に、キーボードのレイアウトを日本語にしましょう。

ターミナルから sudo leafpad /etc/default/keyboard と入力します。

XKBMODEL="pc106"
XKBLAYOUT="jp"

に変更します。変更したら保存してくださいね。

または、BusterDogのメニューには、Set ketboard layout があるので、そこら起動して設定してもOKです。




日本語フォントのインストール



ここで、Synaptic パッケージマネージャ から日本語フォントをインストールします。

僕は、takaoとVLゴシックを入れました。fonts-takaoとfonts-vlgothicを検索して、インストールすればOKです。

最近、人気のフォント noto-cjk を導入しても良いと思います。




ここで、アップデートしておきましょう。(しなくても不都合はないと思いますが。)

# sudo apt-get update

# sudo apt-get upgrade

ロケールを入れて日本語に変更



いよいよ、日本語表記にするためにロケールを設定します。

ターミナルから

# sudo apt-get install locales

# sudo dpkg-reconfigure locales

または、BusterDogのメニューから、Set Locale/Language を選択しても良いでしょう。




ja-JP.UTF-8 を選択します。

確認のために、leafpadなどで、下記を開いて、コメントアウト部を削除します。(すでに、削除されていると思いますが・・・)

/etc/locale.gen

#ja_JP.UTF-8 UTF-8 (変更前)

a_JP.UTF-8 UTF-8(変更後)




変更した場合は設定を次のコマンドで反映します。

一度再起動しましょう。

# sudo locale-gen

ja_JP.UTF-8




続いて、日本語環境に設定します。

下記のコマンドをターミナルから実行します。

# sudo update-locale LANG=ja_JP.UTF-8

# sudo LANGUAGE="ja_JP:ja"

# sudo source /etc/default/locale

次のコマンドで、ja_JP.UTF-8 と表示されればOKです。

# sudo echo $LANG

ja_JP.UTF-8

ロケール設定確認



再起動して、端末でロケールを確認します。すべての日本語設定はこのようになっています。

# sudo locale




すでに、メニューなどが日本語化されているはずです。

タイムゾーンの設定



時刻の設定をします。下記のようにターミナルから入力します。

# sudo dpkg-reconfigure tzdata

Asia→Tokyo を選択します。

または、メニューから Setup Timezone を起動しても良いと思います。




iBus Anthy fcitx Mozcのインストール



BusterDogは rootで起動したり、一般ユーザーで作業したりと切り替えながら操作できます。

しかし、rootでは、日本語変換 mozc が起動しないため、Anthyを導入することにしました。

ターミナルを起動して、

# sudo apt install --install-recommends kasumi ibus-anthy im-config

im-configを端末から起動させようとしたとき、zenity が足りないと言われたら、Synapticパッケージマネージャからインストールするか、

-c オプションをつけて、下記のようにターミナルから im-config を起動してもよいでしょう。

zenityのような大きなファイルをインストールせずにすみます。

# sudo im-config -c




root 環境では ibus anthy を選択しました。

これで、root でも、日本語変換ができるようになりました。

また、一般ユーザーモードで日本語入力では mozc を使いたいので、

まず最初に fcitx 、fcitx-mozc 及び推奨パッケージをインストールします。

ここでは、推奨パッケージを同時にインストールするため、「--install-recommends」オプションをつけて、端末からインストールしていきます。

$ sudo apt install --install-recommends fcitx fcitx-mozc

従来の方法、Synaptic からの fcitx-mozc のインストールでは、推奨パッケージのインストールが不完全なため、追加パッケージが必要となっていました。そして、問題なのは何が足りないのか分からないことです。

今回のインストールでは、下記のように必須のモジュール群が追加インストールされています。これらがないと mozc が立ち上がらないようです。

・fcitx-frontend
・fcitx-config
・fcitx-module
・zenity

一般ユーザー、rootで切り替えながら仕事をする方法



mozc はユーザーモードでしか動作しませんので、ここで puppy へ切り替えます。

・Ctrl+Alt+F2 でログイン画面へ

・puppy、puppy でユーザーモードへ

・startx でユーザーモード起動

ルートモードへ戻るには Ctrl+Alt+F3、その後、ユーザーモードへ行くには Ctrl+Alt+F4、ルートとユーザーを F3 と F4 で行ったり来たりできます。

・ルートモード : Ctrl+Alt+F3

・ユーザーモード : Ctrl+Alt+F4

システムをメインテナンスをするには、rootで作業、普段は、一般ユーザーで作業するなど、とても便利に使っています。

root での起動画面




一般ユーザー puppyでの起動画面(実際は、adduserユーザーを追加、自分のログイン名でログインしています。)